医療コラム

2014.02.04

思春期精神保健対策研修会

幼児期、児童期を経て思春期をむかえると、体が大人になる一方、体と心のバランスをうまくコントロールできなくなります。摂食障害や過敏性胃腸炎・慢性頭痛などの心身症をおこしてきます。周りの大人は、子どもを叱咤激励するのではなく、「周りにはあなたを見守る大人がいるのだよ」とメッセージを与え続けて欲しいです。
「自分を大切にしない」最大の事は「悩みを相談しないこと」です。自分を大切にしてください。

2013.12.02

スマホで子守やめて

「スマホに子守をさせないで!」。
    日本小児科医会は、乳幼児の心身の発達への影響が心配されるとして、スマートフォンの利用を控えるよう保護者に対し啓発活動を行っています。
   
スマホの普及に伴い、絵本やパズルなど乳幼児向けのアプリも増えていて、中には100万回以上ダウンロードされている人気アプリもあります。スマホを子供に渡して、こうしたアプリで遊ばせたり、アニメの動画を見せたりして、放っておくケースもあるようです。
  
日本小児科医会の内海裕美常任理事は「乳幼児期は脳や体が発達する大切な時期。子供がぐずるとスマホを与えて静かにさせる親がよくいるが、乳幼児にスマホを見せていては、親が子供の反応を見ながらあやす心の交流が減ってしまう」と指摘します。また、画面をなぞるだけの仮想体験を重ねることが、手の機能や五感を育むことに影響を与えかねないと心配されます。                           読売新聞記事より

2013.12.02

6歳未満はPCV13追加を

   小児用肺炎球菌ワクチン(PCV)が7価の「プレベナー」(PCV7)から13価の「プレべナー13」(PCV13)へ切り替わりました。PCV7を既に4回接種を済まされた場合は定期接種としてのPCV13は対象になりません。
   しかし2012年にはPCV13でなければ予防できない株が3分の1になっている報告があります。そこで日本小児科学会ではPCV7を既に4回接種した6歳未満の児でも、4回目の接種から8週間以上空けてPCV13の追加接種を行うことを勧めています。しかしこの追加接種は「任意接種」扱いとなります。なお、追加接種で副反応が生じた場合は、医薬品医療機器総合機構での医薬品副作用被害救済制度のた対象となります。
   また大切なことは、既に保菌した血清型の抗体はワクチンで上昇しないので、集団生活で保菌する前にワクチンを接種することです。

2013.10.29

あひるレター~肺炎球菌ワクチン13価

肺炎球菌ワクチンが変わります

肺炎球菌ワクチンが11月から7価から13価に変わります。
 
・ 平成25年11月1日から小児用肺炎球菌ワクチンが7価から13価に変更となります。13価とは7価ワクチンに新たに6種類の肺炎球菌の成分が追加されたワクチンです。
 
小児の肺炎球菌による髄膜炎は、2008~2010年は10万人(5歳未満)あたり約2.8人が罹患していましたが、ワクチンが普及した2012年には、約0.8人と、73%の患者減少が見られています。
今までの7価に対しての髄膜炎の発症はワクチンによって抑えられていますが、それ以外の型の髄膜炎の発症はあります。これは13価をしていくことで、さらに髄膜炎の発症を抑える効果が期待できます。
 
・接種スケジュールは7価ワクチンと同様です。
・11月1日以降は、残りの回数を、新しいワクチン(13価)で接種してください。13価のみが定期接種になります。

2013.09.30

おたふくかぜワクチンの2回接種

おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)                       
1.おたふくかぜとは
ムンプスウイルスが体内に侵入して2~3週間後に、咳、鼻水、発熱と耳の前下にある唾液腺・耳下腺、下あごの下にある唾液腺・顎下腺が腫れます。丸顔のおたふく面のようになるので、おたふく風邪と呼ばれています。ほとんど両側腫れますが、片側だけのこともあります。
 
2.合併症
おたふく風邪患者の約10%に髄膜炎、約0.2%に脳炎があります。最近は、おたふく風邪に罹った1,000人のうち1人に難聴が起こると言われています。おたふく風邪による難聴は高度で、自然治癒が期待できないと言われています。膵炎、精巣炎・精巣上体炎(睾丸炎)、卵巣炎などの合併症もあります。
 
3.おたふくかぜワクチンの対象
1歳過ぎたら接種可能です。日本では1回接種になっているので、1歳過ぎで集団生活をする前に接種が望ましいとされています。実際に防御として世界的に言われている効果は75~91%です。抗体価定着のためには世界的にも、日本小児科学会でも年長児での2回接種を推奨しています。
 
4.おたふく風邪ワクチンの副作用
副作用は比較的、少ないです。アレルギー反応の重篤なアナフィラキシーがありますが、適切に治療すれば、大丈夫と言えます。おたふく風邪ワクチンは、ウイルスを弱毒にしたものですが、毒性を全くゼロにはできていません。1,200人に1人、無菌性髄膜炎を起こすかもしれません。自然に罹ると10~20人に1人ですから、頻度は少ないです。ワクチンによる難聴は非常にまれで数十万人に1人程度と言われています。また、発熱や耳下腺の腫れが軽く見られることもあります。
 

2013.09.03

あひるレター9月号~赤ちゃんのケア

                                                                                                       《赤ちゃんのケア》

1) ニキビ
生後2か月から3か月の頃はお母さんからのホルモンの影響で皮膚から脂がしみでてきます。お湯だけではなく、石鹸やシャンプーも使って優しく洗い流しましょう。
2) 頭のかさぶた
オリーブ油をぬってふやけさせてからお風呂で洗い流しましょう。かさぶたの下がただれているときは軟膏を出します。
3) 目やに
生後数日から数週間の赤ちゃんは涙目や目やにが続くことがあります。涙が鼻に流れる鼻涙管という管の通りが悪くなるからです。
目のマッサージや涙をふいてあげましょう。黄色い目やにが多いときは目薬を出します。
4) 鼻づまり
赤ちゃんの鼻の穴は小さく、鼻の粘膜が敏感なので、ちょっとした気温の変化で鼻水がでます。
   部屋の乾燥に気をつけましょう。
   鼻水を吸い取ってあげましょう。
   お風呂の蒸気は鼻の粘膜を湿らせてくれるので良いです。
   咳が出て、ゼーゼーいうときは診察を受けましょう。

2013.08.06

あひるレター8月号~食中毒

  食中毒に注意!
~夏は食中毒の季節です

≪まずは手洗い≫
     
病原菌を持ち込まない

≪冷蔵庫を過信しない≫
 
・中に物を詰め込みすぎていませんか?
 
・扉を長く開けていませんか?
 
・扉を1日に何回も開けませんか?
 
・1か月に1回は掃除をしますか?

≪まな板の取り扱いに気をつけまよう≫
 ・生肉とくに鶏肉を調理した包丁やまな板をそのまま使って、生野菜を切らな   い。まな板を洗剤でよく洗い熱湯をかけて使いましょう。

≪お弁当≫
 ・温かいものと冷たいものは分ける
 ・前日に調理したものは再加熱する
 ・マヨネーズであえたものや、水分の多いものは避ける

2013.06.28

あひるレター7月~手足口病

手足口病

 手のひら、足の裏、口の中や、おしりやひざに小さな水ぶくれができます。夏に、乳幼児に流行します。原因となるウイルスが何種類もありますので、以前にかかっていてもまたかかることがあります。時には高熱がでます。口の中の痛みが強くなり、食べられなくなることもあります。
 
★治療:自然に治るのを待ちます。

★ホームケア:
1)食べ物
 口の中が痛いときは、しみないものを与えましょう。熱いものや塩味や酸味の強いもの、かたいものは避けます。
2)入浴
 熱がなく、元気があればかまいません。

★こんな時は早めの受診を!
1)口に中を痛がり、水分も飲めない時
2)高い熱が続く時
3)吐いてぐったりする時
 (髄膜炎の可能性があります)

★保育園/幼稚園/学校は?
熱がなく元気があればかまいません。
熱がある時は主治医の指示をまちましょう。

2013.05.28

あひるレター6月号 熱中症予防、喘息予防

熱中症に気をつけましょう 

今からの時期は熱中症をおこしやすくなります。
「日射病」「熱射病」をまとめて「熱中症」といいます。
≪症状と手当≫ 
1) めまいがする、顔色が悪い、頭が痛い、おなかが痛い、吐く、足などのこむらがえり、全身がだるい
   ↓
涼しい所へ移して、風を送り、イオン飲料を飲ませる
   ↓
改善がなければ病院へ
 
2) ふらふらする、ぼーっとする
   ↓
危険信号!病院へ
 
3) 倒れて意識がない、けいれんをおこした
   ↓
命の危険!救急車を呼ぶ
 
 ≪予防≫
1) 帽子をかぶり、風通しのよく涼しい服装を
2) 炎天下での激しい運動を避ける
3) 汗で失われた塩分と水分の補給をする
4) 寝不足など体調の悪い時は運動を避ける
5) 車の中に赤ちゃんを置き去りにしない
6) ベビーカーは地面からの照り返しが強いことを忘れずに
 
 

       喘息予防の環境整備
最近はPM2.5の影響で、のどの痛みや咳発作を起こしやすくなるようです。
外出の際はマスクをして予防をしましょう。
 
その他に、家庭での環境整備のお話しをします。
家のほこり(ダニ)を少なくすることが大切です。ダニの温床であるカビがはえやすい梅雨の時期は、喘息が起こりやすいです。
 
1)   よく掃除をしましょう
掃除機でほこりを吸い取り、ぞうきんで拭き取りましょう。ほこりを舞い上がらせる掃除では効果がなく、かえって発作を起こしやすくなります。
2)   じゅうたんよりもフローリングを
3)   模様替えの時期は気をつけましょう
・シーツ、布団カバー、枕カバーなどはこまめに取り替えましょう
・ソバガラやパンヤの枕よりスポンジを使いましょう
・羽毛布団は避けましょう
・衣類の出し替えの時はほこりに気をつけましょう
・空調の使い始めはフィルターの掃除をしましょう
 

2013.04.26

あひるレター5月号 5月の背比べ

    5月の背比べ
新学期には身長・体重測定がありますね。一年間の伸びをはかってみましょう。母子手帳に身長体重曲線が載っています。それにプロットしてみて、急激な体重の増えや、身長の伸び不足などがないかどうか見てみましょう。

小児の肥満の出発点は幼児期におこります。食事や間食のリズムや、内容を家族の問題として見直してあげましょう。
① 食事の最終時間が夜遅くなっていないか
親の生活リズムに合わせていませんか
② 食事の内容にかたよりがないか
脂質や糖分の摂りすぎはないか
③ 食事の時間に孤食になっていないか
親が食べる様子を見せて、ゆっくり噛むことや三角食べを教えましょう

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