医療コラム
2014.12.03
食育~避けたい7つの「こ食」
堤ちはる先生講演より
2014.11.10
細気管支炎
乳児にRSウイルスなどのウイルスが感染して、ゼイゼイと息苦しくなる病気です。現在保育園単位で流行しています。これからの寒い季節に多くみられます。
咳や鼻水や鼻づまりなど、かぜ症状で始まりますが、次第に咳がひどくなり、ゼイゼイと苦しそうな咳になってきます。ゼイゼイがおさまっても、痰がからんだ咳がしばらく続きます。
※外来での治療で治っていくこともありますが、重症になると、入院して酸素吸入が必要になる事もあります。
※特に6か月未満の乳児や、未熟児や心疾患などの基礎疾患があると、重症化しやすいです
≪家庭でのホームケア≫
① 呼吸が苦しそうなときは、背中をやさしくたたいたり、体を起こすように抱っこしたりしてください
② 鼻がつまるときは、綿棒でそうじしたり、鼻水を吸い取ってあげたりしましょう
③ 部屋は乾燥しないように
④ 母乳やミルクは1回量を少なくして、数回に分けて飲ませましょう
⑤ 飲んだ量や尿の回数をメモしておきましょう(脱水が起こってないかの確認)
≪こんな時は早目の受診を!≫
① ゼイゼイ、ヒューヒューの音が強くて息苦しそうなとき
② 胸やおなかをペコペコして息をしている
③ 顔色が悪い
④ 母乳やミルクの飲みが悪い
⑤ 熱が高い
2014.08.29
麻しんが流行ってます
《麻疹(はしか)が流行っています!》
おとなりの鹿児島県で麻疹の報告が今年になって5例あります。これは例年に比べても多くなっています。厚生労働省の都道府県別、麻疹風疹ワクチンの接種率の報告があります。
熊本県は、2期(年長児)は全国でも1位の97.3%の接種率ですが、1期(1歳児)は43位とワースト5位の92.6%です。
免疫のない1歳児が増えると感染の危険が高まります。1歳の誕生日をむかえたら、早目に麻疹風疹ワクチンを接種してください。
2014.08.01
ヒブ・肺炎球菌の接種率
人吉市のヒブ・肺炎球菌接種率
先日熊本県小児科医会にて、定期予防接種の地域別接種率の報告がありました。
ヒブ・肺炎球菌が定期接種になった平成25年度の地域別接種率で、県全体ではヒブが74.9%、肺炎球菌が72.8%でした。人吉球磨地域は80%弱でした。地域によっては、100%近くのところもあります。
ヒブ・肺炎球菌を含め、予防接種をすすめていきましょう。
2014.07.01
早起き、元気に挨拶、朝ご飯!
まず生活を整えよう!~すべてはここから始めよう~
九州ルーテル学院 大畑誠也先生
学校教育講演会で大畑先生の講演を聴きました。生活の基本にかえって生活を見つめ直すことで、全ての生活が変わってくるという実践のお話でした。
① まずは元気な声で自発的な挨拶
・ 起きたら親子で元気に挨拶
アイコンタクトで!
・ 親子の挨拶は夫婦の模倣から
夫婦で元気に挨拶を
~挨拶・返事は心を開くエンジン
~挨拶はコミュニケーションのスタートライン
~人間関係の本質は信頼関係
② 朝食をしっかり食べる
・ 朝起きて胃が動くのは30分してから
・ そのために、朝食前30分には起床
・ 朝食は主食とおかず
箸の立つみそ汁
朝食:昼食:夕食は3:2:1
・ 朝食抜きでは0.5度の体温低下
朝食を食べて体内温度を上げましょう
③ 早起きは意志を強くする
・ 早起きは自立の一歩
~基本的生活習慣のスタートライン
・ あてがいではなく、約束をして自力で起床
・ 学習も夜型よりも朝型が効率がよい
・ 自立ができないと 忘れ物が多く/生活がルーズ/進学・就職など自己決定ができない
お話を聴きながら、改めて自分に振り返って生活を見つめてみました。大きな声で自分から挨拶をしていただろうか。早起きを自力でできていただろうか。
振り返って今日から生活を改めていきたいです。
2014.06.03
水痘ワクチン
水痘(みずぼうそう)ワクチンの定期接種
~保育と保健ニュースより~
2014年1月の厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会にて、水痘ワクチンの定期接種のスケジュールが示されました。7月に公布、10月に施行の予定です。
『対象年齢』
生後12月から生後36月に至るまでの間にあるもの
『接種方法』
乾燥弱毒水痘ワクチンを使用し、合計2回皮下接種。3月以上の間隔をおき、接種量は毎回 0.5ml
『標準的な接種年齢』
生後12月から15月に初回接種、追加接種は初回接種終了後6月から12月の間隔で1 回、合計2回
『経過措置』
生後36月から60月に至る間にあるものを対象とし、1回接種。ただし平成26年度限り。
『その他』
※既に水痘に罹患したことがある者は、接種対象外
※任意接種として既に水痘ワクチンの接種を受けたことがある者は、既に接種した回数分の 接種を受けたものとみなす。
2014.05.02
子どもへの声掛け
~「よくできたね」よりも「がんばったね」~
子どもさんが、いろんな事ができた時に、どんな声かけをされますか?興味ある記事を読みましたので紹介します。
(略)「よくできたね」という言葉は、結果に対してのみの評価を示す言葉であり、その結果が実はあまり努力をしないで得られたものであった場合に、もし大人たちが「よくできたね」と言ってしまうと、子どもたちは「結果だけがよければいいのだ」と思い込んでしまいます。
では「よくできたね」という言葉の代わりにどんな言葉を掛けるべきなのか。それは「頑張ったんだね!」という言葉だといいます。この言葉を使うことで、努力することは結果よりもずっと大事なことなのだと教えることができるのだそうです。
いくつかの研究結果から、パズルを解いた後で「頭がいい」と子どもたちを褒めた場合、それ以後その子たちはさらに難しいパズルを解こうとはしなくなる傾向があることがわかったといいます。これは、よりレベルの高いパズルにチャレンジしてうまくできなかった場合には「お利口」ではなくなってしまうという不安を子どもたちが持ってしまうためで、結果に対する評価を気にするあまり、チャレンジ精神が削がれてしまうようです。では「お利口さん」の代わりに掛けるべき言葉はなにか。それは「すごく頑張ったね」といった類の言葉だといいます。先のパズルの例でいうと、「うわあ、すごく頑張ったね!」と声を掛けた場合、より難しいパズルを解こうとする子どもの割合は大幅に増えたそうです。(略)
この記事を読んで、子どもさんへの声掛けの参考になさってくださいね。
2014.04.06
《はしか》が流行
厚生労働省や地方自治体は、力を合わせてはしかの排除に向けて尽力しています。その努力の結果2007年に「はしか輸出国」と言われていた日本が、今度は「はしか輸入国」になっています。 現在、日本で発症している麻しんウイルスは、海外で発生しているものが中心です。
グローバリゼーションが進み、海外出張や赴任するビジネスパーソンが増えています。予防接種をしていない人々が、海外からはしかを「おみやげ」として日本に持ち帰り、ワクチンを接種していない周囲の人々に広げているのが実情なのです。
2008年から始まった2回のワクチン接種キャンペーンにより、小児を中心に2回の麻しん・風疹ワクチンの接種が行われています。もっとも流行しやすく、重症になりやすい小児は、当然きっちり2回のワクチン接種を受ける必要があります。
しかし、社会全体での流行をできるだけ抑えるためには、成人も2回のワクチンを受ける必要があります。 海外渡航前には、麻しん・風疹ワクチンを接種しましょう。
2014.03.03
赤ちゃんのケア
① 股関節
乳児健診で、股関節の開きの固い赤ちゃんがおられます。原因として向き癖もあります。右ばかりむくと、左足が伸びた状態が多くなり左の股関節が開きにくくなってきます。また、抱き癖もあります。この頃はあまり見かけなくなりましたが、スリングという赤ちゃんを横抱きにするものは避けましょう。できるだけM字型の縦抱っこをしましょう。
② 鼻のつまり
寒い季節や空気が乾燥する季節は、鼻水がでて鼻づまりもおこりやすくなります。鼻がつまると、咳がでたり、目やにが出たり、中耳炎もおこしてきます。赤ちゃんは鼻をかむことはできませんから、鼻吸い取り器を使って鼻をこまめに吸い取ってあげましょう。その場合に、部屋を加湿したり、口元に蒸しタオルで蒸気をあてたりすると吸いやすくなります。
2014.03.03
水痘ワクチン
《水痘ワクチン 定期接種へ》
厚生労働省は水痘(みずぼそう)ワクチンを、今年の10月から定期接種にする見通しを発表しました。水痘は幼児期にほとんどの人が感染し、発熱や全身の発疹を引き起こします。この病気は罹患しても軽症ですむことが多いですが、年間20人程度の人は死亡しています。また、水痘に罹患すると、水痘ウイルスが神経根に残ることで、将来的に帯状疱疹をおこしてきます。帯状疱疹は発熱や痛みを伴い、この病気は繰り返すことがあります。
水痘ワクチンは発症を80%以上、重症化を100%防ぐことができます。対象は1歳から3歳未満までに3か月以上の間隔で2回接種となる予定です。
しかし定期接種までにはまだ時間がかかります。小さい子どもさんで集団保育に預ける予定の場合は、1回目を任意でも早期に接種されることをお勧めします。