医療コラム

2012.10.02

あひるレター10月号

《インフルエンザワクチンの話》

今シーズンも10月からインフルエンザの予防接種をいたします。
2011年と2012年のインフルエンザワクチンについて説明します。
2011年に使用されたインフルエンザワクチン(2011〔平成23〕年度製造株)には、A/カリフォルニア/7/2009(H1N1)pdm09株、A/ビクトリア/210/2009(H3N2)株(A香港型)とB/ブリスベン/60/2008株が含まれていました。2012年に使われるワクチンでは、A/カリフォルニア/7/2009(H1N1)pdm09株が2011年同様に含まれています。2009年以前のH1N1株はAソ連型といわれる株が流行していましたが、2009年以降はいわゆる新型インフルエンザ(現在はpdm09株といいます)の流行が続いています。
2012年も2011年と同じ株がワクチンに使われていますが、前年に受けたワクチンの効果はすでに減弱しているので、あらためて接種が必要です。また、2012年のワクチンには、A/ビクトリア/361/2011(H3N2)株(A香港型)とB/ウィスコンシン/1/2010株が含まれています。これは2011年の株と違いますから、2012年シーズンの流行に向けて、新たに選定されたワクチンを接種することが大切です。
ご希望があれば生後6か月からの乳児も接種をするとはできますが、大人の方がしっかり予防してインフルエンザをもちこまないようにすることをおすすめします。
 
≪予防接種スケジュール≫
生後6か月から3歳未満
1回0.25mlを2~4週間あけて2回接種
3歳から13歳未満
1回0.5mlを2~4週間あけて2回接種
13歳以上
 0.5mlを1回又は2回接種
 
≪症状≫
   高熱が3~5日以上
   咽頭痛、咳、鼻水
   全身倦怠、食欲不振
   頭痛、筋肉痛、腹痛など
 
≪検査≫
迅速検査がありますが、100%ではありません
≪治療≫
内服や吸入の治療薬があります
≪家庭では≫
   安静が一番
   寒すぎず、暑すぎないように
   食事は消化の良いものを
   入浴は高熱でなく、疲れさせない程度なら良い
 
《麻疹が発生しました!》
9月に成人の麻疹の患者発生がありました。
お隣の宮崎県での発生です。
東南アジアに行かれた成人の方で、その方から他に二人の成人の方がうつりました。
 麻疹はまだ日本では完全撲滅にはなっていません。麻疹の1期から4期までの予防接種対象の方は早急に予防接種を済ませましょう。
1期     1歳から2歳未満
2期     年長児
3期     中学1年生(今年度まで)
4期     高校3年生(今年度まで)
 
≪麻疹の症状≫
はじめの2~3日は熱、咳、鼻水、目やになどのかぜ症状が出る。その後いったん熱が下がり、再び高熱が出ると同時に全身に発疹が現れる。
≪麻疹の合併症≫
肺炎や脳炎を起こしてきます
 
 
 
 

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